下着を知る 言葉と仕組みを知る

ブラジャーの構造と部位の名前|カップから肩ひも、ホックまで各パーツの役割を図解

毎日のように着けているブラジャーも、部位の名前まで知っている人は多くありません。じつはブラジャーは、表側・脇から背中・カップの内側のそれぞれに役割の違うパーツが組み合わさってできています。部位の名前と役割を知っておくと、試着のときに「どこが合っていないのか」を言葉にしやすくなります。

更新日 編集 株式会社白鳩

表向きと裏向きに並べたレースのワイヤー入りブラジャーと、メジャー、取り外したパッドのイラスト

このページでわかること

  • ブラジャーを「表側」「脇から背中」「カップの内側」の3つに分けて見る構造の基本
  • カップ・センターゴア・ストラップ・アジャスター・サイドボーン・ホックなど12の部位の位置と役割
  • 部位を手がかりにした「サイズが合っていない」サインの見つけ方
  • ワイヤーや金具、パッドなど部位別のお手入れのポイント
もくじ
  1. ブラジャーは大きく3つの部分でできている
  2. 部位の図解
  3. 表側の部位
  4. 脇から背中の部位
  5. カップの内側の部位
  6. 部位を知るとわかる「合っていない」サイン
  7. 長持ちさせる、部位別お手入れのポイント
  8. 部位の名前を知って、自分に合う1枚を選びやすく
  9. よくある質問

ブラジャーは大きく3つの部分でできている

ブラジャーの構造は、表側(カップと肩ひも)、脇から背中(胴回りのベルトと留め具)、カップの内側(芯やパッド)の3つに分けて見るとわかりやすくなります。それぞれの部分が、包む・支える・ずれにくくする・長さを調節する、といった役割を分担しています。

部分主な部位おもな役割
表側カップ、カップ上辺、中心(センターゴア)、ストラップ、アジャスターバストを包み、肩から支える
脇から背中脇ベルト、サイドボーン、アンダーベルト、バックベルト、ホック胴回りで体に固定し、ずれにくくする
カップの内側ワイヤー、パッド・パッドポケット、裏地カップの形を保ち、肌あたりや見え方を調整する

ブラジャーの種類によっては、この中のいくつかの部位がないこともあります。たとえばノンワイヤーブラにはワイヤーがなく、かぶって着るタイプにはホックがありません。まずはワイヤー入りの一般的なブラジャーを例に、部位の名前と位置を確認していきましょう。

部位の図解

ワイヤー入りの一般的なブラジャーを、表側と背中側から見た図です。番号は、このあとの説明の番号と同じです。

ブラジャーを表側から見た図。番号は下の部位一覧と対応しています 12345678910
表側(カップの内側にあるワイヤーとパッドは点線で表示)
ブラジャーを背中側から見た図。番号は下の部位一覧と対応しています 111245
背中側
  1. カップバストを包む部分。上カップと下カップに分かれるものもあります
  2. カップ上辺カップのいちばん上の縁
  3. 中心(センターゴア)左右のカップをつなぐ前中心の部分
  4. ストラップ肩にかける肩ひも
  5. アジャスターストラップの長さを調節する金具
  6. 脇ベルトカップの脇から背中へつながる部分
  7. サイドボーン脇ベルトに入った細い芯
  8. アンダーベルトアンダーバストを一周する帯の部分
  9. ワイヤーカップの下側に沿って入る芯(ワイヤー入りの場合)
  10. パッド・パッドポケットカップの内側に入れるパッドと、その差し込み口
  11. バックベルト背中側のベルト部分
  12. ホック背中で留める金具(ホックとアイ)

表側の部位

表側は、バストを直接包むカップと、カップを肩から支えるストラップが中心です。着けたときの見え方や着け心地に、いちばん大きく関わる部分です。

1. カップ

カップは、バストを包み込むおわん形の部分です。カップは、バストの上側をおおう部分(上カップ)と、下側から支える部分(下カップ)に分けて呼ぶことがあります。カップの深さによってフルカップ、3/4カップ、1/2カップなどの種類があり、型で立体的に成形したモールドカップや、何枚かの生地を縫い合わせたカップなど、作り方にも違いがあります。

2. カップ上辺

カップの上の縁にあたる部分です。レースや縁取りのテープがついていることが多く、胸元の肌に直接ふれます。サイズや形が合っていると胸元に沿いますが、合っていないと浮いたり、食い込んだりしやすい場所です。

3. 中心(センターゴア)

左右のカップの間をつなぐ、胸の中央の部分です。中心部(センターゴア)と呼ぶほか、メーカーや売り場によっては「フロント土台」「前中心」と呼ぶこともあります。高さや幅はデザインによってさまざまで、胸元が大きく開いたデザインでは低く、カップが深いデザインでは高めに作られる傾向があります。

4. ストラップ(肩ひも)

ストラップは、カップと背中側をつなぎ、肩にかけるひもです。カップを上から引き、着けている間の位置を保つ役割があります。伸縮性のあるテープでできているものが多く、太さや取り付け位置はデザインによって異なります。取り外して付け替えられるタイプもあります。

5. アジャスター

アジャスターは、ストラップの長さを調節する小さな部品です。ひもを通して長さを変える「8の字形の金具(8カン)」と、ストラップを本体につなぐ「輪形の金具(丸カン)」の組み合わせが一般的で、本体側をフックで付け外しできる金具(Zカンなどと呼ばれます)を使うものもあります。金属製のほか、樹脂製のものもあります。

脇から背中の部位

脇から背中は、ブラジャーを胴回りで体に固定する部分です。ここがしっかり合っていると、カップや肩ひもが本来の位置に保たれやすくなります。

6. 脇ベルト(サイド部分)

カップの外側から背中へ向かう、脇にあたる部分です。カップを両側から支え、胴回りのベルトへつなぎます。脇の部分の幅が広いブラジャーは、脇高ブラのように脇まわりまで生地でおおうデザインになっています。

7. サイドボーン

サイドボーンは、カップのすぐ脇から下に向かって、脇の部分に縦に入っている細くしなやかな芯です。脇の生地がよれたり丸まったりしにくくなり、着けている間にバストが脇へ流れにくくなるよう支えます。背中側のベルトではなく、カップの横に入っているのが一般的です。

8. アンダーベルト

アンダーベルトは、カップの下側から脇、背中へと胴回りを一周する帯状の部分です。ブラジャー全体を体に固定する土台で、バストを下から支える役割の多くは、肩ひもよりもこのアンダーベルトが担っています。

11. バックベルト

バックベルトは、胴回りのベルトのうち背中側の部分です。このページでは胴回り全体をアンダーベルト、背中側をバックベルトと呼んでいますが、資料やメーカーによっては2つを同じ意味で使うこともあります。背中側のベルトの幅や素材によって、着けたときの安定感や背中の見え方が変わります。

12. ホック

ホックは、バックベルトを留めるための留め具で、かぎ状の部品(フック)と受け側のループ(アイ)を引っかけて留めます。縦に並ぶフックの数を「列」、横に並ぶ受け側の位置の数を「段」と呼び、何段で調節できるかは商品によって異なります。胸の前で留める前開き(フロントホック)のタイプもあります。

カップの内側の部位

カップの内側には、外からは見えにくい芯やパッドが入っています。カップの形を保ったり、肌あたりや見え方を整えたりする部分です。

9. ワイヤー

ワイヤーは、カップの下側の縁に沿って入っているU字形の芯です。胸の付け根のライン(アンダーバストのライン)に沿う位置にあり、カップの形を保ちながらバストを下から支えます。ワイヤーは、カップの縁に縫い付けられた筒状の布(ワイヤーを通す通し口)の中に入っていて、肌に直接ふれないようになっています。金属製や樹脂製など、素材や硬さもさまざまです。

10. パッド・パッドポケット

パッドは、カップの内側に入れたり縫い込まれたりしている詰め物で、着けている間のボリューム感や見え方を調整します。取り外せるパッドは、カップ内側のパッドポケット(パッドを入れる袋状の部分)に差し込んで使います。差し込み口の位置は、カップの横・下・上など商品によって違います。

裏地

カップの内側やベルトの内側には、肌にふれる面に裏地がついていることがあります。表のレースや刺しゅうが肌に直接あたりにくくなり、汗を吸う素材やメッシュ素材を使って着け心地を高めているものもあります。

部位を知るとわかる「合っていない」サイン

部位の名前がわかると、試着したときの違和感を「どこが」「どう」合っていないのかで確認できるようになります。代表的なサインは次のとおりです。

鏡の前でチェックしたいポイント

  • カップ上辺が浮いている、または胸元に食い込んで段ができている
  • 中心(センターゴア)が胸の中央から浮いている
  • ストラップがすぐ肩から落ちる、または肩に食い込む
  • アンダーベルトが背中側でずり上がっている
  • ワイヤーが胸の付け根のラインからずれて、バストの上に乗っている

当てはまるものがあるときは、カップサイズとアンダーサイズのどちらがずれているのかを順に見直すのが近道です。詳しい見分け方はブラのサイズが合っていないサインと直し方、正しい着け方は下着の正しいつけ方で紹介しています。

ひとことメモ

バストを支える役割は、肩ひもよりも胴回りのベルトが中心です。肩ひもをきつく締めて支えようとすると、肩に食い込みやすくなります。まずはアンダーベルトが水平に保たれているかを確認しましょう。

長持ちさせる、部位別お手入れのポイント

部位ごとに素材や作りが違うため、お手入れでも気をつけたい点が変わります。洗う前に洗濯表示を確認し、次のポイントを意識すると型くずれや傷みを防ぎやすくなります。

部位お手入れのポイント
ホック洗う前に留めておくと、ほかの衣類やレースに引っかかりにくくなります
ワイヤー・カップ強くもんだり、ねじってしぼったりすると変形の原因になります。洗濯機を使う場合はネットに入れ、干すときはカップの形を整えます
パッド取り外せるパッドは外して洗い、しっかり乾かしてから戻します
アジャスター金具がほかの衣類を傷つけないよう、ネットに入れて洗います

洗い方や干し方の詳しい手順は下着の取り扱い方と洗濯方法、型くずれさせないしまい方はブラジャーのきれいなたたみ方・しまい方で紹介しています。

部位の名前を知って、自分に合う1枚を選びやすく

ブラジャーは、包むカップ、支えるベルト、位置を保つ肩ひもと芯が組み合わさってできています。部位の名前を知っていると、商品説明を読んだり試着したりするときに、どこに違いがあるのかを比べやすくなります。気になる言葉は下着用語辞典でも調べられます。

よくある質問

ブラジャーの真ん中の部分は何と呼びますか?

左右のカップの間をつなぐ胸の中央の部分は「中心部」または「センターゴア」と呼びます。メーカーや売り場によっては「フロント土台」「前中心」と呼ぶこともあります。ワイヤー入りのブラジャーでは、着けたときにこの部分が胸の中央に沿っているかどうかが、サイズ選びの目安のひとつになります。

アンダーベルトとバックベルトは同じものですか?

このページでは、胴回りを一周する帯全体をアンダーベルト、そのうち背中側の部分をバックベルトと呼んでいます。ただし、メーカーや資料によってはアンダーベルトとバックベルトを同じ意味で使うこともあるため、商品説明を読むときは図や前後の文章もあわせて確認すると安心です。

ホックはどの段で留めるのが正しいですか?

どの段で留めるのがよいかは商品によって異なるため、商品説明やサイズ表の案内に従うのが確実です。一般的には、新しいうちはゆるめの段で留めておくと、使ううちに生地がなじんだときに内側の段へ調整できます。どの段で留めても背中のベルトがずり上がる場合は、アンダーサイズが合っているか見直してみてください。

サイドボーンはどこに入っていますか?

サイドボーンは、カップの脇から下に向かって、脇の部分(脇ベルト)に縦に入っている細い芯です。背中側のベルトではなく、カップのすぐ横に入っているのが一般的です。着けている間にバストが脇へ流れにくくなるよう、脇の生地を縦方向に支える役割があります。

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